2017年12月

キーボードの選び方

▼キータッチ
仕事柄、タッチタイピングで長時間、かなり高速にタイピングするので、やはり、ストロークは浅く、軽いタッチのキーボードが選択の重要な基準になる。

もともとは、Happy Hacking Keyboard(以降、HHKB)のような、重めのタッチでしっかりストロークのあるキーを好んでいたが、はやり疲れる。仕事で繁忙期に入ると腱鞘炎になったこともある。

あとは、手に馴染むかどうかということも重要な選択基準だ。こればっかりは、実際に暫く使ってみないことには分からないが、いくつかの要素がある。それはクリック感とキートップの形状、感触だ。

クリック感だけで言うと、ロジクールのKX1000sやCOUGARの200Kが秀逸だと思う。「打ってて、気持ちいい」感じを出してくれるのもクリック感が重要な要素になる。

キートップの形状、感触で言うと、これもロジクールのKX1000sは外せない。少し窪んだキートップは指先を安定させて滑らなくていい。使い始めた瞬間から手に馴染む感じがした。あとは、MicrosoftのDesigner Bluetooth Desktop。見た目はつるっとしているが、このキーのトップは滑りにくくなっていて非常にいい感触だった。

軽いタッチのキーボードの代表で東プレの30g荷重を売りにしているREALFORCE 108USというのがあるが、これは手を休めただけでキー入力されてしまう。これでは使いものにならない。

▼互換性
キーボードを馬の鞍に例えて、消耗品ではないとHHKBの開発者が言ったが、たしかに消耗品ではないと思う。

しかし、HHKBの鞍は互換性がない。ずっと、いつでもHHKBのキーボードが使用できるならHHKBを選ぶかもしれないが、実生活では、仕事場では会社の提供したキーボードを使うし、学生なら学校が提供したキーボードを使うし、自宅では自分のキーボードを使うからだ。

とくに、客先常駐などではキーボードの持ち込みはこのご時世、かなり難しいものがある。メモリーなどストレージとは無関係のキーボードだが、はやり客先のPCのUSBポートに私物のキーボードを接続するのはコンプライアンス的にも問題になる可能性が大きい。

互換性で注意したいのは日本語配列と謳っていても、配列は確かにそのとおりなのだが、キーピッチが違う場合である。

店頭でさらっと叩いただけでは、分からない微妙な場合もある。例えばロジクールのKX1000sは上から2段目の1からバックスペースまでのキーピッチが狭くなっている。

これでは互換性があるとはいえず、タッチタイピングするひとはミスタイプを頻発してしまう。店頭で試し叩きする場合は、机の前にちゃんと座った状態で叩く場合は少ない。意外と気づかないものだ。

▼品質
品質の悪いキーボードは意外と多い。品質の視点で言うと、初期不良、検品不良、耐久性不良などを重要視する。

COUGAR 200Kは3台中一度もまともなキーボードに当たったことがないという散々な結果だ。

ロジクールもKX1000sはさすがに高価なだけあって品質はしっかりしているが、同じメーカーでも安いとは言えないK740は非常に粗雑な製品だった。キーが引っ掛かるとか、ぐらつくとか、そういうレベルのキーボードだ。

そもそも、品質を疎かにするキーボードって価値がるのかとさえ思ってしまう。こういったキーボードは明らかに、検品せず出荷しているし、メーカーとしてのやるべきことを果たしていないと言っていい。

ちなみに、COUGARは現在使用中だが、頻繁に使用するスペースキーは、だんだんがたつく感じが増してきている。耐久性の問題だと思う。

品質について参考になるのは、アマゾンとか価格.comなどに投稿されているレビューだ。キータッチなどは個人的好みがあるため、あまり当てにはならないが、品質に関しては、この製品は品質がいいか悪いか、割とすぐ分かる。COUGARの200Kは左端キーとスペースキーの不具合が頻発しているし、ロジクールのK740は左端のキーがかなりの確率で初期不良だ。

逆に品質がいいキーボードでいうと、ロジクールのKX1000sはほとんど不良の報告が上がっていない。PFU、FILCO、東プレも品質はよさそうだ。これはメーカーがキーボードを消耗品として扱っていない証左だ。


おしい、キーボードたち

何十年と様々なキーボードをつかってきたが、理想的なキーボードに出会っていない。しかし、*おしい*キーボードはいくつかある。

COUGAR 200K
このキーボード(メーカー)に足りていないのは品質。このキーボードは現在メインで使っているが、如何せん品質が悪い。3台購入したが只今現在使っているものを含めて品質的に問題がないものはなかった。

左側のキーとスペースキーの安定のなさ、ぐらつき、引っ掛かりのようなキーが多いように思う。ネット上に載っているレビューでもそういう類のレビューが極めて多いので恐れく購入者共通の認識だと思う。

タッチの軽さ、ストロークの浅さ、クリック感、手に馴染みやすさ、どれをとってもいい感じなのだが、、、残念だ。

Microsoft DesignerBluetooth Desktop
このキーボードはキー入力ロストする。Bluetoothのアクティブ化時に入力できるまで数秒待たされる時間があり、その間はキー入力を受け付けないのだ。

待たされる時間の長さが問題なのではなく、入力をロストすることがキーボードとして致命的だ。といういか、使い物にならない。

デザイン性もよく、キータッチもストロークも好みで、すっかり手に馴染んでいたのだが、上記の一点が致命的で手放した。

Logcool KX1000s Multi-Device Wireless Keyboard
このキーボードに足りないのは互換性。上から2段目の1からバックスペースまでのキーが少しずつ左にずれている。つまり、その列だけキーピッチが標準とは違っているのだ。 タッチタイピングするひとにはこれは使い物にならない。タイプミスを頻発することになる。また、このキーボードに慣れてしまえば、ノーマルなキーボードでタイプミス頻発になる。つまり、互換性がないのは致命的なのだ。

高価なだけに、丁寧に作りこまれていて、高級感、安定感もあって、デザインもいい。ここで上げたキーボードの中では、タッチもストロークもクリック感も手に馴染みやすさも最高のキーなのだが。本当に残念というしかない。

ぜひ、ノーマルキーピッチに修正して出してほしいものだ。それならば、2万円超でも価値のあるキーボードだと思う。

【キーボード評】東プレ REALFORCE 108US(SJ38D0)

◆キータッチ
このキーボードの売りは荷重30g。軽いがストロークが深い。

しかし、しばらく使用していて問題が。。。。
無意識のうちにddddddddddddddddddddd…などと打ってしまうことが多発。慣れの問題だろうとその後もしばらくつかってみたが、結局慣れず。

もう何十年と手に染み付いたキーボードの癖のようなもので「手の休め方」が合わないひとに向かない、というか使えないキーボードだと思う。

◆配列
ノーマルな日本語配列。大事なところは崩さないメーカという印象。

◆品質
とくに品質的な問題はない。すこししか使ってないので耐久性はわからないがしっかりした作りの印象を受けた。

◆その他
軽いタッチが好みなので荷重30gに惹かれて購入。このキーボードは正直、勢いあまって間違って購入してしまったキーボード。ストロークの深いキーボードは好みではなくなったので、何故購入したのか。おそらく、MSのDesignerキーボードのキー入力ロストで焦って買い替えをしいたかったのだと思う。。。。



 東プレ REALFORCE 108US(SJ38D0)


 タッチが軽けりゃいい、ってものでもない。。。




【キーボード評】Logcool K740 Illuminated Keyboard

◆キータッチ
軽いタッチで、ストローク浅めの割と好きなキーボード(なはず)だった。
長時間のタイピングには疲れなさそう。

◆配列
ノーマルな日本語配列。キーのピッチもKX1000sのようなピッチをずらしたりしていなく、ちゃんとした配置のキーボード。

◆品質
1台めは左端のキーが内枠に引っ掛かり使い物にならない状態だったため、交換。2台めも同じく左端のいくつかのキーが引っ掛かる。これは酷い品質管理だと思う。

キーボードとして一番あってはならないところがNGというのは検品していないということだ。

キーボードメーカーとしてやるべきことをやっていないと言ってもいい。
結局、何台交換しても期待は出来ないということで、返金してもらった。貴重な休みのスケジュールを潰して無駄な時間を使わせてもらった。

◆その他
このメーカーはキーボードをつくらないほうがいいんじゃないかとさえ思ってしまう。キーボードをつくるメーカーとしての思想も、品質もない。そういう印象を強く受けた。お粗末な会社だ。

【キーボード評】FILCO Majestouch 2 Tenkeyless

◆キータッチ
メカニカルキーボードだから当たり前だが、しっかりとしたキーストロークとクリック感。

このスイッチのタイプは茶軸。購入前に店頭で赤軸、青軸と比較したが、メカニカルキーボードの特徴を引き出した一番バランスとれたスイッチだと思う。適度な重さとしっかりしたクリック感。

また、打鍵音も如何にもという感じだ。はじめて購入したメカニカルキーボードだが、やはり個人的には売ってて心地いいが高速に打とうとするとやはりストロークが深すぎると分かった。

◆配列
ノーマルな日本語配列のキーボード。テンキーがないがタッチタイピングには必要性を感じないので、互換性に問題はない。テンキーの分だけ机が広く使えるので寧ろ好都合だ。

◆品質
FILCOらしく、品質的問題もなく、耐久性も問題ないように思う。FILCOのイメージは「高品質」というのが定着していて安心感と信頼感がある。あとは好みの問題だ。

◆その他
試しに購入したメカニカルだが最終的には悪くはないが、合わなかった。ウッドパームレストなども使ってみてみたが、手にしっくり馴染むまでにはいかなかった。



 FILCO Majestouch 2 Tenkeyless


 はじめてのメカニカルキーボード


 クリック感がいい茶軸だがストロークが長いぶん疲れやすい




【キーボード評】FILCO Excellio Lite

◆キータッチ
ストロークは浅いが、キーは重い。クリック感はほとんどない。
高速タッチタイピングには向いてないように思し、やはり長時間使うと疲れるタッチのキーボードだ。指が跳ね返される感じと、キーのトップが滑りやすいのも疲れやすい、また手に馴染みにくい要因になってるのかもしれない。

◆配列
ノーマルな日本語109配列のキーボード。互換性という意味で一番重要なところは崩さないキーボードメーカーらしい基本的思想がしっかりしている。

◆品質
3台購入したが、品質的にどれも問題なく、耐久性も問題ないように思う。

◆その他
このキーボードは何台か購入しているが、正直いうと間違って買ってしまったパターンだ。COUGARの200Kの高品質版を期待して購入したが、重いキータッチとクリック感の無さは期待は外れだった。

然しながら、品質はFILCOらしく、しっかりしている印象を受けた。また、好みのタッチではないがメーカーの思想も明確にみえる。



 FILCO Excellio Lite(ピンク1台とホワイト2台を所有していた)




 軽いタッチが好きなひとには向かないパンタグラフ式




【キーボード評】Microsoft Designer Bluetooth Desktop

◆キータッチ
アイソレーションタイプのキーボード。タッチは軽く、ストロークも浅く、非常によい感触のキーボードに仕上がっている。高速タッチタイピングに向いている。また、使えば使うほと手に馴染んでくるのは秀逸だと思う。

◆配列
日本語キー配列の基本を崩さず、かつコンパクトにまとまっていて、互換性が非常に高い。ノーマルなキーボード使用していた人であれば問題なくこのキーボードに移行できる。

◆品質
品質という意味で、このキーボードは致命的な問題が一つある。
Bluetooth接続だが、キー入力がしばらく無い時間がつづくと再びキー入力を受け付けるまでにタイムラグが発生する。

これは、キー入力の取り溢し以外の何ものでもない。これだけで、このキーボードを手放す理由になるといえる。

設定をいろいろ変えたり、Bluetoothデバイスも変えてみたが、対処法がないのが分かった。本当にMSはこんなキーボードをよくリリースしたと思う。ブランドイメージが悪くなるだけのように思う。

◆その他
少し気になったのがファンクションキーが識別しにくいところ。黒のキーボードに印字する色としては暗く打つときにいちいち確認する必要がる。デザイン性を優先したのだろうが、ファンクションキーまでタッチタイピングできるひとはホームポジションから手が離れるし、それほどいないだろう。考慮不足だと思う。

デザイン性もよく、また、キータッチも非常によく、使えば使うほど手に馴染むキーボードだけに、キー入力ロストは非常に残念としか言いようがない。



 Microsoft Designer Bluetooth Desktop


 デザインもいい感じだが、キー入力をロストする致命的問題をもつキーボード




【キーボード評】COUGAR 200K gaming keyboard

◆キータッチ
シーザスイッチという独自のパンタグラフスイッチを採用している。この呼称をフィーチャーするだけのキータッチの心地よさがある。

タッチは軽く、ストロークは浅いがちゃんといい感じのクリック感がある。高速タッチタイピングに適しているキーボード。

◆配列
一般的な日本語109配列のキーボードなので互換性に問題はない。しいて言えば、テンキーがないほうがよい。

◆品質
3台購入したが、うち2台は品質的に問題があった。左端のキーが引っ掛かるとか全体的にひとつひとつのキーにムラがある。とくにスペースキーはぐらぐらする個体が多い。

実はメインで使用しているキーボードではあるが、正直いつも「品質が良ければ、、、」と思う時が多々ある。

スペースキーの安定感のなさを気にしながら只今現在使用中だが、上で上げたようにキータッチのよさから離れられない。

◆その他
ゲームは全くしないのでよく分からないが、このキーボードはゲーミングキーボードに分類されるらしい。

ゲームではなく普通のキーボードとして、高速タイピング、疲れない、よい仕上がりになっている。しかしながら、如何せん品質が問題だ。残念だと思う。



 COUGAR 200K gaming keyboard


 箱箱にいろいろ説明書きされているが、品質をなんとかしてほしい。。。。




【キーボート評】PFU Happy Hacking Keyboard(HHKB)

◆キータッチ
初期の頃のHHKBと比べると少しタッチは軽くなったが、まだ重いタッチ。ストロークも深く、高速タイピングするには難があり、疲れやすい。

◆配列
テンキー、ファンクションキーはおろか、カーソルキーも存在しない。ファンクションキー、カーソルキーははFnキーを押しながら該当のキーを打つ。

タッチタイピングのホームポジションから手が離れることを回避するのが、このキーボードの基本思想。無刻印モデルがあるのはその証左。

ただ、このキーボードになれると他のキーボードは使えなくなるし、他の人もこのキーボードを使えない。長年使ったが、キーボードの互換性という意味では特定のひとを除き、致命的。

◆品質
何台もこのメーカーのいろいろな種類も購入したが、品質で問題があったのは一台もない。非常に品質管理がされてると思う。また、長期に渡って使用しても耐久性にも全く問題がない。

◆その他
キーボードと人間とのI/Fは互換性が重要だが、そういう意味ではこのキーボードは、いつでもどこでも自分で選んだキーボードが自由に使える環境にある人だけが使うものだと思う。

初代からProfessional2まで一通りずっと使ってきたが、ストロークの深さとキータッチの重さのせいか、キーボード入力が増えると腱鞘炎になったりした。



 Happy Hacking Keyboard Professional 2


 すべてタッチタイピングできる位置にキーを配置しているのでコンパクト




ロジクールの糞キーボードK740を返品して、バッファローの「BSKBU300」を新調したが。。。

ロジクールの糞キーボードK740を交換して、また品質不良だったので返品して、バッファローの「BSKBU300」を新調した。

店頭で触った時には悪くない、感じだったが、自宅で打ってみるとイマイチ。

先のロジクールやCOUGARやサンワサプライのように「明らか品質不良」ってのはなかったけど、

う~ん、いまいち。。。。なぜ店頭では分からなかったのだろう。。。

思った以上にキーが重かった。極めつけはクリック間の欠如。に尽きる。
やはり、値段なりのキータッチだった。メインのキーボードとしてはとても使う気分にはなれない代物。

MSのDesinerキーボードに戻そうと思ったけど、アクティブ化時の遅延がイラつくので、有線のCOUGAR 200Kに戻した。。。

COUGARはロジクールと同じで明らかに品質管理がされておらず、運よく割とまともな品質のものをつかってる。200Kは3台手にしたがかろうじてまとも個体は1台だけだったので後は捨てた!
個体差があるってのはよくないと。ほんとうによくないと思う。